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第30話 医者とプログラマ 1999/06/13

先週の更新時にふと気になってアクセスカウンタを設置したら、 案外アクセスがあることが判明!!
これもリンクを張ってくださった方々のお陰です。
この場をお借りして御礼申し上げます。
しかしこれだけの方々に見られてるということは、 内輪ネタとか書いてる場合とちゃいまんな(笑)。

よく、 「 プログラマの技術差は100倍以上 」 と言われる。
上手いプログラマと下手なプログラマの間に、 技術的格差が 100 倍以上あるということだ。

この業界に所属しない人にはぴんとこないと思うが、 本当に下手なプログラマというのはどうしようもなくて、 そいつにプログラムを書かせると結局全部書き直しになって足手纏いになる、 というくらいひどい。
工数で言うとマイナスに相当する。
いいですか、 ここは重要だからもう一度書きます。
糞プログラマの工数は、 マイナスなのです。 マ・イ・ナ・ス!!

ところが上というのはその辺を案外というか全く分かっていなかったりして、 特に親会社が発注元で子会社が開発を担当していたり、 開発を別会社にアウトソーシングしている場合は個々のプログラマのスキルなど把握できるはずもなく、 かの 「 人月計算 」 が行われることになっている。
でもさ〜、 年俸 1000 万のスーパープログラマと糞プログラマのオイラでは出来上がるものの質も量も全く違うわけですよ。
それを全く同じに、 「 プログラマが一月に書くプログラムの量は N 行だから、 M 行のプログラムを書くには M / N 箇月かかる 」 などと単純に割り算されてもねぇ〜。
かくしてスーパープログラマにも糞プログラマにも同じように仕事が割り振られるのだが、 結局糞プログラマはバグだらけの汚いプログラムを量産して、 おまけにバグっても 「 あれ〜? どこが悪いのかな〜? 」 とか言ってるから、 突然スーパープログラマが駆り出され、 糞プログラマの書いたプログラムを一から全部書き直すという糞な仕事を押し付けられる羽目になるわけだ。
これでは糞プログラマはそこに存在するだけで会社にとって損である。

思うにプログラマを資格制にすればもうちょっとマシになると思うのですよ。
例えば医者ってそれなりに勉強して資格取って、 実習とかインターンとかして、 それでやっとちゃんとした医者になれるわけでしょ?
そんな風に、 ちゃんと修行してからプログラマにする、 って風にした方がいいと思うのですよ。
だってさぁ〜、 プログラマが作ったプログラムで医療、 プラント、 金融、 製造、 あらゆるシステムが動くのですよ。
そんな重要なシステムを無資格の人間が書いているというのは恐ろしいことだと思いませんか?
オイラだって自分の書いたプログラムのバグが日本の製造業に与える影響を考えただけでもぞっとする。

と言っても今のソフトウェア産業というのは猫の手も借りたい状態にあるから、 そうもいってられなくてなんでもいいからとにかくプログラマにしてしまって、 結局糞プログラムが量産されて、 どうしようもなくなってからスーパープログラマが駆り出され…っていう悪循環なんでしょうな。
ああでも 2000 年問題とホスト系のダウンサイジングとかが落ち着いたら、 糞プログラマはかつての第三次オンライン計画終了後の COBOL プログラマと同じ道を辿るのだろうか。
だとしたらソフトウェア産業にとっては好都合かも知れないねぇ。
そしたらプログラマを資格制にする!!
これで糞プログラマがソフトウェア産業から一掃される!!
我ながら素晴らしいアイデアだ!!

…てオイラ、 クビじゃん(爆)!!

第31話 かもめにのって 1999/06/19

今週のハイライトは、 何といっても 「 設計・製造ソリューション展 」 でした。

しかしねぇ…転職して何が一番嫌だったってフェアに行きにくくなったことだねぇ。
前の会社だと、 大して行く価値のなさげなフェアとかも 「 行っていい? 」 「 ああいいよ 」 って感じで出張許可出てたもんねぇ。
で、 寝坊して行ってもビッグサイトの開場に間に合う。

事情はがらりと変わる。
ビッグサイトに行くのにリーダーはもちろん、 上司の許可が必要。 これだけでもう既にオイラの気分は萎えている。
で!! 朝 5 時に起きて 7 時の新幹線に乗っても、 ビッグサイトに到着するのは 11 時近い。
そんなことはおいといても、 何が嫌って、 最近の動向を、 雑誌やインターネット上で文字で確認するだけじゃなくて、 「 その場の雰囲気 」 で感じていたいのに、 それが出来にくくなったからだ。
たとえ Java での開発が遠い未来だったとしても、 動向ぐらいチェックしておきたいのに、 とってもやりにくい。
まぁ、 ちゃんとチェックしてる人に言わせれば、 「 フェアなんてただのお祭り 」 だし、 「 言ってることはネットで既に公開されている 」 んだろうけど。

要するにオイラがお祭り好きなだけだね。
でもお祭りに行かずに外の動向を把握するのって、 想像以上に骨が折れる。
ベンダーのホームページを巡回したり、 本や雑誌を買いあさったり。
で、 必要な情報を得るための時間が会社から提供されているかというとそうでもなく、 オイラはリーダーの冷たい視線を背中に浴びながらネットサーフィンしている毎日。
幸いなことに、 お金は結構頂いているので本も雑誌も買い放題ですが。 お陰でオイラの部屋の床がいつか抜けないかと夜も眠れん。

ああ、 そうそう、 肝心のフェアがどうだったかというと、 入ってすぐ左にうちの会社、 右にライバル会社のブース。
対面してステージを設け、 明らかに対抗しているらしい。
で、 スピーカーからでかい音をガンガン流すんだから、 そりゃ〜もう。
てめーら、 うるっせぇ〜よ!!
静かに展示してる会社に迷惑だ〜。 全員、 騒音公害により都内引き回しの上アバシリの刑だ。
てオイラも入るのか。

にしても最近のフェアのあのやかましいのは何とかしてくれ。
個人的には奇麗なおねーさんやカッコイイおにーさんがデモってくれるヤツより、 エンジニアが出てきて説明してくれる展示が好きなんだけど、 そういう地味な展示の横にすげーうるせーブースがあったりすると、 子供みたく 「 てめーんちの製品なんか買ってやらん!! 」 なんて思うのね。
まぁね〜、 分からなくもないんだけどね〜。
あれ見に行くのって、 当然現場でバリバリ活躍してる人が多いとは思うんだけど、 決定権を握ってるオジサンたちも行くわけで、 そういう人に最新の動向をエンジニアが説明しても分からんわけね。
で、 奇麗なおねーさん使って派手にやった方が結局勝ってしまう。
あーあ、 サラリーマンって単純なんだぁ。

この会社に来て初めて ( ! ) お客様と直接お話して、 「 頑張ってね 」 などと励まされてしまった。
オイラは 「 お客様 = 怒る人 」 だと思っていたのだが世の中そうでもないらしい。
ああ、 それはオイラが糞アプリ作ってたからか。

昼メシ食ってなかったから、 帰りはふらふらのへとへと。
でも疲れすぎて眠れなくて車窓を眺めながら物思いにふける…。
そこまではいいのだが!!
隣の上司!!
新幹線の中で、 靴脱いで口開けて寝るのだけは止めてくれ〜!!

第32話 教育 1999/06/27

拝啓
ソフトハウスのマネージャ様

貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて貴社ではプログラマの教育にどの程度力を入れておられるでしょうか。

オイラが思うにプログラマの教育ってほんとは

  1. 言語
  2. アルゴリズムとデータ構造
  3. 設計
  4. 品質
  5. プロジェクトメンバシップの育成
  6. クラフツマンシップの育成

ぐらいあると思うのですよ。
にもかかわらず普通のソフトハウスって、 最初の言語研修だけやって、 後は OJT なんですよね。

「 どこもそうなんだからいいだろ!! 」 だって?
甘い甘い、 甘いなぁ〜。
ついさっき、 " 医者とプログラマ " で糞プログラマの犯罪について言ってあげたばっかでしょ。
そんな教育しかしてないから、 糞プログラマが量産されて、 糞プログラムが氾濫して、 スーパープログラマが糞な仕事を押し付けられるんじゃん。
もういい歳してんだから、 日本のソフトウェア産業に貢献することをしなくっちゃ。

もっと言うと情報系の学部では 4. までは学校で教えちゃうんだよね。
5. は演習とかでグループでの開発をやらせてみるって感じかな。
ということはですよ、 会社で情報系以外の人間を採用するからには、 そこまでの教育を付けてやる義務は企業側にあるということ。
なんでもかんでも採用して、 言語研修さえしてしまえばプログラマ一丁上がりなんて思ってたら大間違いなのだ。

さらにやる気を出して、 6. のクラフツマンシップを持ったプログラマになってくれる人なんて、 情報出身でも限られてくる。
ま、 そんな人ばっかになったら、 楽でしょうねぇ。
きっと設計はエレガントで、 素晴らしいアルゴリズムを駆使して、 品質も良くて、 プロジェクトも成功して、 ソースは美しいことでしょう。

でもそれは、 最初の手間をちょっとかけるかかけないかの違いでしかないのですよ。
最初の小さな差が、 後で巨大な差になってくるわけですよ。
だからプログラマの教育には力を入れましょう。

まずは略儀ながらお願い申し上げます。

敬具

てめーの教育が一番なってねーだろ!! って? はいごもっとも。

第33話 変身 1999/07/04

ある朝目が覚めたら、 虫になっていた。

グレゴール・ザムザと違うところは、 オイラが目覚めたところはメモリの中であるということだった。
しかもモニタを覗き込んでいるアホヅラは、 虫になる前のオイラである。
どうやら前日帰る前にコーディングした際に、 オイラを埋め込んでいったらしい。
集中力の途切れる時間帯に書くからバグなんか埋め込むんじゃないか。

予想通り、 オイラを発見してパニクっている。
「 うわっ、 バグだ! 」
るっせーよ、 オイラを埋め込んだのは、 てめーじゃねーか。
「 くっそー、 納期近いんだぜー、 マーフィーの法則かなー 」
違います。 あなたが糞プログラマだからです。
「 ちくしょー、 のこのこと入り込みやがって 」
だから、 オイラはあなたが埋め込まない限り入れないんだってば。

いざ虫になってみると、 今まで大好きだった美しいソースは大嫌いになって、 「 一体これどうやって動いてるわけ!? 」 と思うような汚いソースの方が居心地が良くなってきた。
今オイラが巣食っているところも、 虫になる前のオイラが書いたところだ。
ちったぁちゃんとしたコード書けよな。

あ、 ソース見始めたな。 って、 オイラはそんなとにいないって。
昨日追加したとこに決まってんじゃん。 コイツ、 デバッグの仕方も下手でやんの。
そうそう、 オイラはその一行だって… あっ、 見過ごしやがった。
コイツ、 クビも近いんじゃねーか!?

遂にデバッガに頼ることにしたらしい。
はぁ〜まったく、 この程度ならソースぱっと見て気付けよな。

ようやく気付いたようである。
「 ぐげっ! うっかりミスだ〜! 」
いいえ、 if( val = 1 ) return; はうっかりミスとは言いません。
コイツ、 何年プログラマやってるわけ? そんなだからいつまでたっても糞プログラマなんじゃん。

あっ、 直される! さようなら〜!!
ぐげべっ!!

第34話 上司の値段 1999/07/04

プログラミングに限らず、 頭脳労働というのは時間に比例して成果が上がる仕事ではない。
頭の中で構想を練っている時間が非常に長く、 実際にコーディングしている時間が全労働時間に占める比率が低いほど出来上がった仕事の質が高いからだ。

その手の 「 武勇伝 」 がいくつも聞かれるようならそのソフトハウスの実力は 「 本物 」 だ。
曰く、 一ヶ月のうち 27 日はゲームをして費やし、 残りの 3 日不眠不休でコーディングしてばっちり仕上げる。
ぶらぶらしていたかと思うと突如コンソールに向かい、 まるで頭の中にある完全に動作するソースをぶちまけるように打ち込んで一発コンパイル…。

そこまで極端でなくても、 「 この人、 いつコーディングしているんだろう? 」 と不思議に思わせる人は大抵優秀なプログラマである。
仕様が確定するまで、 頭の中で準備するだけで、 動かない。
詳細設計を煮詰めてからコーディングに入る。
バグは少なく、 残業・徹夜も少ない。

逆に、 いつも忙しそうにキーボードを叩いている人はいつまでたっても糞プログラマである。
仕様が確定する前に焦って動いてしまう。
詳細設計をきちんとしないでコーディングしてしまう。
バグだらけで、 残業・徹夜のオンパレード。

ところが往々にして上司には逆に映るんですな。
忙しそうにしている方が優秀なプログラマに。
そんなソフトハウスのプログラマは不幸だ。
優秀で、 あまりにも仕事をさくさく仕上げてしまえる能力を持っているために いつも定時退社しているプログラマには低い評価が待っている。
逆にバグに追い回されている糞プログラマの方が 「 頑張っている 」 と評価されるようだ。
技術的なことが分かれば、 優秀なプログラマの仕事内容の方が明らかにレベル高いことぐらいすぐに分かるんだけどねぇ。

バカな上司が優秀なプログラマを評価したがらない大きな理由に、 「 普段の行動が遊んでいるように見えるため回りに悪い影響を与える 」 というのがある。
でもねぇ〜。 ソフト開発なんてある程度結果オーライじゃない?
堅苦しいこと言い出すと出るもんも出なくなっちゃうよ。
だからある程度は時間中にネットサーフィンしたり雑誌読んだりってのも、 認めて欲しいんだよね。

就職や転職をする時は、 仕事内容だけじゃなくて、 上司の出来や会社の雰囲気も確かめましょう。
上に書いたようなバカ上司ばっかだったら、 また転職する羽目になるもんねぇ。
せめて気分転換のネットサーフィンぐらい認められている会社を選びたいものです。

「 糞プログラマのくせに真面目に仕事しろ!! 」 って? はいはい。

第35話 少年の心 1999/07/18

ずっと前に、 「 プログラマに必要な資質は語学力と論理的思考力と好奇心である 」 なんて書いた気がする。
オイラは全部必要だと思うんだけど、 世の中のプログラマ教育や適性検査では前の 2 項しか注目していないような気がする。

確かに、 前の 2 項はメチャクチャ重要だ。
世の中には単一言語しか知らないプログラマが結構多くて、 他の言語をいくら教育しようとしてもガンとして受け入れてくれない、 てな話をあちらこちらで聞く。
でも、 言語がマスターできなくてはそもそもプログラマとして失格だ。
大工が金槌使えないようなものじゃないか。
この際だからハッキリ言うけれど、 語学適性のない人はプログラマを辞めるべきだ。
仕事の道具が使えていない時点で仕事になっちょらん。
2 つめも重要で、 論理的思考力のない人が後で見て 「 なんじゃそりゃ!? 」 って思うようなソースを書くんだよね。
論理的エレガンスってものがないんだろうね。
これもこの際だから言うけれど、 「 数学の問題をいかにエレガントに解くか 」 に凝ったことのない人も辞めて欲しい。
ハッキリ言って迷惑だ。 そいつの糞ソース。

3 つめが本当は一番大切なのにみんな目の前のことに気を取られて見過ごしているんじゃなかろうか。
あなたは覚えているだろうか?
画面に初めて 「 Hello, World! 」 が表示された時の感動を!
その時、 少年だったあの日の思い出がよみがえりはしなかっただろうか?
初めて木に登ったあの日。
初めて近所の森を探検したあの日。
初めて自分でプラモデルを組み立てたあの日。
人によって原体験は異なるけれど、 なんだかそんな少年の日の思い出のような、 ワクワクするような感動がなかっただろうか?
「 ああ、 僕はこの機械を使って、 あんなプログラムもこんなゲームも作れるんだ! 」

プログラミングって、 そんなワクワクの積み重ねだと思う。
でも今のプログラマって、 職業としてプログラマを選んでいる人が多いからか、 そういったワクワクを味わえないことが多いようだ。
日本では特にプログラマの地位が低いため、 ともすれば 「 残業が多くて大変な仕事 」 とか、 受託だと 「 新人が OJT の中でやる仕事 」 とか思われがちだ。
そんな人たちにフォントを大にして言いたい。
プログラミングって、 ワクワクがいっぱいつまったワンダーランドなんだ!
もっともっと、 プログラミングを心から楽しんでくれて、 生涯の仕事として選んでくれる人が増えてくれることを祈っているよ。

「 糞ソース書いてんのはお前だろ!? 」 って? はい、そうです。

第36話 凶器としてのプログラマ 1999/07/24

ロジックを考えている時、 プログラマは凶器と化す。

プログラミングに携わらない人から見ればこれは明らかに " 異常 " であり " メチャクチャ " だろう。
でもオイラはそんなプログラマが大好きだ。
彼らはほぼ間違いなくプログラミングが大好きだからだ。

ロジックを編み出すには、 ものにもよるけれど相当の集中力を必要とする。
そして、プログラミングの全工程中最も楽しいのが、 くだんの 「 ロジック考え中 」 である。
だからこそふとした拍子に 「 考え中モード 」 に入るのだし、 中断されたくないし、 考え中モードには常軌を逸した行為に出るのである。

ひらめいた瞬間は最高のエクスタシーだ。

よく 「 バグやトラブルに悩んでいるプログラマには近寄るな 」 と言うけれど、 ひらめいた瞬間のプログラマも同じぐらい危険だ。
ばったりはちあわせたら災難というものだ。
「 おっ、 Ada72 ( オイラのハンドル ) 、 すげぇロジック思いついたんだ! 」
そやつはオイラの首根っこをつかんでホワイトボードの前にオイラを引きずって行く。
でそいつが得意げに自分の考えたロジックを説明するのを延々聞かされる羽目になる。
でも、 そんな風に自分のアイデアを他人と共有してブレインストーミングが出来る環境というのは大切だ。
それが出来なくなったらソフトハウスとしての生命を終えたといっても過言ではない。

「 凶器になるほどひらめいてないだろ! 」 って? ええもちろん!
…自分ツッコミシリーズ、 ネタが尽きてきた気がする…。

第37話 東京ドームと布団とチャンス 1999/08/01

前の会社で、 先輩がふと仕事の手を止めてとなりのオイラに聞いたことがあった。
「 東京ドームの中で、 どこでもいいから布団を敷いて寝ていいって言われたら、 どこで寝る? 」
オイラはすかさず答えた。
「 そんなん、 アリーナのど真ん中に決まってますやん! 」
オイラはそれが当たり前だと思っていたのだが、 先輩はメチャクチャ驚いた顔をして、 「 それは大物だよ 」 と言ったのだった。
オイラこそ驚いて、 「 じゃあ先輩はどこで寝るんです? 」 と聞いたら、 そこにいた二人の先輩はどちらも 「 壁際 」 と答えたのだった。

えーっ!! 勿体無い!!
だって壁際で寝るチャンスなんて、 いつも寝てる四畳半でも転がってるじゃないか。
かたや障害物が一切ないところで寝るチャンスなんて、 そうそう転がってないじゃないか。
どうして与えられたチャンスをみすみす逃すのだろう。
彼らは 「 壁でもないと落ち着かないから… 」 と言うのだけれど、 落ち着かないかどうかは寝てみないと分からないじゃないか。
王様気分に浸れるかも知れないんだぜ!?
今でも不思議でたまらない。

東京ドームをチーム全体に与えられた仕事だとしよう。
布団が自分にできる仕事の範囲だとしよう。
「 好きなところで寝ていい 」 を 「 好きなところをやっていい 」 と読みかえたとしよう。
そんなすばらしいミッション、 なかなかないぜ!?
にもかかわらず壁際で寝るのか?
オイラならやっぱりアリーナのど真ん中に、 陣取れるもんなら陣取るぜ!?

もちろんプロジェクトというのはそんなにおおらかに運ぶわけもなく、 全員がど真ん中で寝たいと言い出して人員配置に苦労したり、 全員が壁際で寝たいと言い出してど真ん中に寝てくれそうな人の説得に翻弄されたりするのだろうけれど。
だから、 会社というのはど真ん中で寝たい人ばかりでも駄目だし、 壁際で寝たい人ばかりでも駄目なんだろう。
その辺が人事とマネージャのウデである。
あとはオイラたちがめいめい布団を敷いて寝るだけなのだ。

「 小物のくせに壁際で寝てろ!! 」 って? やだよー。
先輩にあの質問をされてから、 まじで一度東京ドームのど真ん中で寝てみたいと思っている。
探偵ナイトスクープにでも応募してみようかな。

第38話 窓際族 1999/08/08

オイラは遂に窓際族になった。

といっても遂にグループリーダを倒してネットサーフィンし放題の環境を手に入れたという意味ではない。
Windows 周りの担当になったのだ。
この糞 OS とはほんとのところとっとと手を切ってしまいたいところだが、 このご時世だからやむを得ずお付き合いする次第だ。

思えばオイラは変なキャリアの持ち主で、 OS も言語も転々としている。
言語は前にやったから今回は OS をやろう。

UNIX
Linux は触ったけど触ったうちに入らないので、 UNIX に入れとこう(笑)。
今まで触った中で最もエレガントな OS である。
それでも多分メインフレームの人に言わせればまだまだなのかもしれないが、 まあ、 もうレガシー組に入ったと言っていいでしょう。
オイラの世代って大体大学に UNIX が導入されてた世代だから、 大学以前からプログラミングを始めてた人以外は初めての OS が UNIX ってことになってる。
今から考えると UNIX から入ったのは、 まあ、 正解だったと思う。
「 亜流 」 はあとでもいいけど、 「 本流 」 はやはり最初に知っておくべきだ。
で、 いろいろな OS を転々として、 また Linux が出てくるわけね(笑)。

Mac OS
コンセプトと実装は違う、 ということを思い知らされる OS だ。
単なるユーザで、 Mac のソフトを触っているうちは、 無邪気に 「 なんて素晴らしいコンセプトの OS だろう! さぞやプログラミングもしやすいに違いない! 」 なんて思うのだが ( 実際にはあの爆弾の頻度から 「 いや、 待てよ、 意外に中身は汚いかも… 」 とか思ったりするのだが ) 、 蓋を開けてびっくり、 いや〜汚い汚い、 よく皆さんあんな環境で耐えて忍んで開発してたんだなぁと感心してしまう。
逆に言うと最初のコンセプトがずば抜けて良すぎたのだ。
カーネルを全面リニューアルすることなしによくここまで来れたものだと思う。
次は、 そのコンセプトの素晴らしさを、 是非実装にまで反映して頂きたいものである。

Windows
今のところオイラの飯の種、 糞窓である。
こいつはコンセプトから腐っている。
とっとと死んで欲しいとさえ思うのだが、 このご時世だし、 やむを得ず飯の種である。
Visual C++ のメーリングリストで 「 Windows って OS として設計ミスだと思う 」 なんて意見が出るあたりがもうすでに腐っている。
これから糞窓とまだまだお付き合いしなければならないと思うと吐き気がする。
なんとかしてくれ!!

「 偉そうに文句たれるんだったら自分で作れば? 」 って? うぅっ。

最近ワインバーグの本を読み始めた。
そのうちこのホームページのタイトルがこっそり 「 SE 」 や 「 PM 」 に変わってたりして(笑)。

第39話 踊る大会議室 1999/08/15

「 会議は踊る 」 と 「 踊る大捜査線 ( なぜ? ) 」 をかけようとして失敗した(爆)。

なんと気が付いたら 1000 アクセス突破してますね。
リンク張って頂いた皆様、 読者の皆様に感謝します。 これからも宜しくお願いします。

オイラはとあるプロジェクトの検討メンバに加えられることになった。
で必然的に 「 会議 」 というやつに出席しなくちゃならん羽目になった。

オイラは会議があんまり好きではない。
8 割ぐらいの会議は、 ハッキリ言ってやるだけ無駄ですな。
あーだこーだ言ってるだけで、 結局何にも決まらないからだ。

まだ、 技術者の会議はまあ、 百歩譲って許す。
一応やりたいことがあったり、 営業からきた明確な要求があったりして、 それが可能かどうかの検討だったりするから、 答えは 「 できる 」 「 できない 」 のいずれかである。
前もってリーダから会議のテーマと各人で事前に検討しておくべき項目が示され、 会議の席に検討結果を持っていって、 各人がそれなりに意見を述べれば、 ある程度結論は見えるのだ。

営業の会議は面白い。
社内の会議であるにもかかわらず、 素晴らしく美しいプレゼン資料が用意されたりする。
そんなもん作ってる暇があったら仕事しろ、 って思ったりするが、 プレゼン資料作るってのも彼らの仕事なのでまあいいのか…?
で、 そんな風にやってちゃんとものごとが決まっていってるのかどうかは、 定かではない。

一番ナゾなのがトップの会議だ。
要するに彼らの会議というのは経営方針とか、 ビジョンがテーマなのだが、 これがもう、 決まらないことこの上ない。
朝から晩まで大会議室に大勢で集まってわいわいやっている。
で、 会議が終わった後で聞いてみると、 結局何も決まっていなかったりする。
よく言われることだが、 会議というのはあまりにも大勢でやると船頭多くして船なんとやらで絶対に決まらない。
本気で物事を決めたかったら、 能力のある人がえいやっと決めてしまう方がよっぽど効率がいいのだ。

だいたい、 会議に要する費用がどれくらいか頭に入れてるんですかね、 あの方々は。
糞プログラマのオイラでさえ、 2 時間の会議に拘束されれば結構なコストになるわけですよ。
もちろんそれでちゃんと結論が出れば、 コストに見合う結果が出たことになる。
ただでさえ労働単価の高いお偉い方が大会議室に集まって一日中会議をして、 それで何にも決まらなかったら、 それはマジで無駄遣い以外の何者でもないと思うのはオイラだけだろうか?
さらに厄介なことにお偉い方というのはほぼ例外なく会議が好きなのだ。
連中は会議と折衝に明け暮れているのだが、 彼らの本当の仕事はそれじゃないと思うのもオイラだけだろうか?。

そんなこんなで会社というところはとっても楽しいところです(苦笑)。

こんな糞プログラマをプロジェクトに入れたら船が沈没するって? かもね。

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